紙ジャケットデジパックなどケース、レーベル盤面、ブックレット等のオフセット印刷で文字の最小サイズは何ポイントから?
こんなご質問があります。

ジャケットやブックレットの小さな文字は印刷すると潰れやカスレ等により読めなくなる場合がございます。
小さな文字でなくても細い明朝系の書体のカスレ、画数の多い太いゴシック系の文字中の潰れもあります。

もちろんお客様のリクエストにより印刷は可能ですが、何かある程度やつぶれて読めない文字となってしまっては、せっかくのジャケットやブックレットも情報が伝わらないものになります。

読ませたい文字は5pt以上を推奨します!

匠では読ませたい文字は 5pt 以上を、見せたい線は 0.25pt 以上の設定を推奨しております。

文字の単位ptについて

pt = ポイントは文字や図形の大きさを表す単位のことです。

1pt=1/72インチ、1インチ=25.4mm ですから、
1ポイント = 0.3527777…mm となります。

読ませたい文字の 5pt は、約1.76mmの正方形に収まる文字となり、見せたい線の 0.25pt は、約0.09mm になります。ミリに変換するとなにか中途半端な小数点のある数値となってしまいます。

20年程前になりますが、写植で文字を出していたころは 1級 = 0.25mm の大きさで文字を組んでいましたので、個人的には計算しやすかったと思っております。少し横道に逸れますが、級数とはこちらも文字の大きさを表す単位で、1級は 0.25mm、写植機の歯送り幅(行間)となっていました。

最近ではDTPがメインとなりポイントでの入稿者が増えてきたことから、わざわざミリに変換せず指定の大きさと認識し基準を設けています。級数を知らない方達は初めからポイントなので全く違和感がないのでしょうが…

文字サイズを決める際のワンポイントアドバイス

デザインは実際に見えるものと、DTPのモニターで拡大して見えるものでは、大きさの感じ方が異なりますので弊社の基準値を参考に制作していただければ幸いです。しかし中には見せたくない表現や、何かある程度で良いと言うデザインもありますので、その際は使い分けされると良いでしょう。

弊社テンプレートのDVDマーク横についているTMの小さな文字大きさは1.5pt程なので何かある程度にしか見えないものになっています。
また文字を黒色にて表示する場合がありますが、細い書体や小さな文字の色表現は、4版より1版の黒色の方が版ズレの心配がありません。背景画像に抜き文字の細い書体等も同様に読みづらくなる場合もありますので、基準値を参考に少し太めの書体か1pt 大きいフォントといった対応で見やすいものとなります。

線幅とヘアラインの注意点

モニターの拡大で忘れてはならないのがイラストレーターのヘアラインです。モニター上や家庭用のプリンターで表示されることがありますが、もともと線幅の数値がありませんので、オフセット印刷の場合印刷されなかったり、かすれた線の原因となる場合があります。

イラストレーターのヘアライン設定画像

まとめ

最後までお読み頂き誠にありがとうございました。文字サイズには限界がございます。作品には色々と伝えたい事は沢山あると思います。
文字が読めなければ伝えたい事も伝えられません。このような事に事になりません様に、デザイン制作前にしっかりとレイアウトを組まれる事をお勧め致します。

デザイン制作に関しまして不明な点がございましたら悩まずお気軽にご相談・お問合せ下さい。